群青神殿

IT・テクノロジー

こんにちは。ポメラニ・アンパンです。

連休明けで仕事に身がいまいち入りません。頭が、脳が仕事を嫌がっていますね~。それでもしがない労働者の我々は働くことから逃げられない。む~ん。働かなくてもいい方法ないものか・・・。

それはさておき、今日ご紹介するのは僕の推しの作家のひとり、小川一水先生の作品『群青神殿』です。


<あらすじ 裏表紙より抜粋>

神鳳鉱産に所属する鯛島俊機と見河原こなみは、試錐艇デビルソードで新資源メタンハイドレートを探索する業務にあたっている。そんな二人に、ある日海上保安庁から沈没した自動車運搬船の調査依頼が舞い込んだ。世界各地で同様の事故が多発しており、運搬船の乗組員は最後の通信で「硬い化け物を見た」と言い残したらしい。

俊機とこなみが良く知るはずの海で、何が起きているのか・・・・・・。群青世界の神秘に迫る海洋冒険SF

作品情報

タイトル群青神殿
著者小川一水
発行早川書房
コードISBN978-4-15-031389-0

本作に含まれる要素

海の仕事、海洋、メタンハイドレート、沈没、海難事故、海上保安庁、未確認生物、イージス護衛艦、魚雷、仕事、組織、調査、恋愛、生死、プロフェッショナル

感想

久しぶりに小川一水先生の作品を読みました。本書はかなり前から購入していて部屋に積んでましたが、ようやく読めた次第です。

さて、本作の舞台は海。僕はこれまで著者の宇宙や空を舞台とした作品を読んできましたが海は初めてです。今回もワクワクとドキドキを与えてくれて文句なしに面白かったです!

小川一水先生の作品は、一般人があまり縁がない場所や環境であろうと、とにかく描写が頭に入りやすい&情景を思い描きやすいのです。今回の作品は、今現在においても注目のエネルギー資源とされるメタンハイドレートを海底から掘削調査する潜水艇の操縦士である俊機とその相棒こなみを中心とした物語。俊機とこなみの主任務はメタンハイドレートの調査だが、ひょんなことから海軍とともに事故調査に行くことになり、未知の生物に遭遇する。

その過程で組織同士の忖度と衝突、腹の読みあい、同僚との意見の食い違いなど、各々自らの仕事へのプロ意識故の争いなどを経て、最終的に皆の意思が一つになるというSFなんですが、妙に仕事の流儀的な味もあり、最後までぐいぐい引っ張って読まされてしまう(笑)!

僕は海というのは宇宙の次に神秘な場所だと思っています。特に深い海にはまだ存在を知られてすらいない生き物がいると言われており、人間がつくづく地球のほんの一部にしか生存を許されていないことを感じます。

そんな海という特殊環境で生きる人たちにとって、未知の生物というのはどのように映るのか。そんなことを考えながら、想像力をいっぱい刺激してもらえる作品が本書です。

俊機やこなみ達は海に親しみを抱き海を愛し、海とともに生きる人ですが、それでも海は時として人に牙をむく。

本作で描かれるのは・・・人と海との闘い、人と人との闘い、人と未知の生物との闘いです。

気になったフレーズ・名言(抜粋)

海。三億六千万平方キロの広大な水。平均水深三千八百メートルの深く暗い水。人間とすべての生き物のふるさと。

群青神殿 p.10

恐れるのと、愛するのと。でも、誰だってそうだろう。穏やかな海は好きでも嵐の海は恐れるのが普通だ。また、なんだってそうだろう。商売や、友情や、恋愛

恐ろしい時もあれば愛しい時もある

佐久間
群青神殿 p.11

ミッドウェイ開戦以来、海は常に空に制された。それに対抗する道を選んだ軍艦の、頂点を極めたのがイージス艦だ。

だが、その進化は水底からやってきた敵には無力だった。

群青神殿 P.138

電話が駄目なら地声で喚くしかないだろうが!いるだけの人間でジャンプして鯛島にモールス送るんだ、行くぞ走れ!

仙山悠華
運上神殿 P.216

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